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高齢出産のリスクは何歳から?35歳から妊娠力が低下する3つの理由

 2016/08/22 高齢出産
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高齢出産リスクが高いと言われますが、何歳から高齢出産と定義されるのでしょうか。最近は晩婚化の影響で、30代後半や40代での初産も決して珍しくありません。テレビでは有名人の授かり婚の話題も多く、「避妊しなければ子供はすぐできるもの」と感じている人もいる事でしょう。

しかし見た目が若々しく健康でも、生殖機能は年齢と共に衰え、若返ることはありません。趣味や仕事、夫婦二人だけの時間に没頭してる間に年齢を重ね、いざ妊活を始めたらなかなか妊娠せず、そこで初めて自分が高齢であることを自覚し、ショックを受ける…そんな事もあるようです。

若い時に一度妊娠したこともあり、32歳で結婚後すぐに妊娠すると思っていました。

それでも最初の頃は、経済的な事情もあり、避妊をしていました。今、思えば避妊なんてしなければよかったと後悔しています。

 

関連記事:「高齢でも自然妊娠で出産したい【マタニティーデビュー目指して】」より引用

 

私は、見た目の年齢でいうと自分は若いほうだから生殖能力も若いはずなど、根拠のない自信があったのでしょう。

年齢が上がれば上がるほど妊娠しづらくなるということで、自分の年齢と生殖能力の低下を改めて実感しました。

 

関連記事:「葉酸やルイボスティーは効果あり?基礎体温が高温期にきちんと上がる」より引用

 

高齢になってから妊活を始め、なかなか妊娠できない人の多くは「もっと早く妊活を始めれば良かった」と後悔しています。過ぎてしまった時間を取り戻す事はできませんが、かといって絶対妊娠しない訳ではないし、トラブルもなく健康な赤ちゃんを授かる人はたくさんいます。高齢だからと諦める事はありません。ただやはり年齢が若い頃に比べると多くのリスクが存在します。ここでは高齢出産についての基礎知識やリスクなどについてまとめてみました。

 

高齢出産とは?

高齢出産の定義

日本産科婦人科学会によると高齢出産は初産なら35歳、経産婦なら40歳からと言われています。

初産と経産婦で年齢が違うのには理由があります。経産婦の場合は出産を経験した事によって子宮や産道が開きやすく、初産に比べると分娩時間も少なくなる傾向があり、母体への負担が少ないからです。50歳以上の閉経後の女性が出産すると「超高齢出産」と言われます。

 

高齢出産のメリット、デメリット

どの年齢層でも妊娠・出産・育児のトラブルはつきものですが、高齢出産ならではのメリット、デメリットはあるでしょうか。考えられるものを上げてみました。

メリット

  • 経済的な余裕がある。
  • 高齢出産を意識するため、知識や情報をあらかじめ豊富に持っている事が多い。
  • 妊娠によって女性ホルモンの分泌量が増えるため、肌にツヤが出て若返り冷え性が改善されることがある。
  • 仕事である程度のキャリアをつけているので、産後の職場復帰の見通しが立ちやすい
  • 友人や職場の同僚など、既に子育ての経験のある人が多いので悩み事を相談しやすい

 

デメリット

  • 体力、気力が落ちているので育児が辛い。
  • 自分の親も高齢のため、育児の協力を頼めない。
  • 妊娠中や分娩時のトラブルが多い。

高齢出産をした場合、無事に元気な赤ちゃんを産んだとしても、産後の育児で自身の年齢を痛感します。走り回る子供を追いかけたり、日差しのきつい公園で何時間も子供の遊びに付き合うのは大変です。しかしいろんな社会経験を積んだ後なので、精神的にも経済的にも余裕があるというのは、子供に良い環境を与えられるので大きなメリットと言えます。

 

50歳以降でも妊娠、出産は可能か

最近は有名人やタレントさんが高齢出産したというニュースをよく耳にするようになりました。53歳で出産された坂上みきさんは記憶に新しいと思います。40代で初産の方も多く、もはや30代後半での妊娠・出産は珍しい事ではなくなりました。

<40代で第一子を出産した有名人>

松嶋尚美さん(お笑い芸人:オセロ) 40歳
はしのえみさん(タレント) 41歳
田中美佐子さん(女優) 43歳
林真理子さん(作家) 44歳
ジャガー横田さん(女子プロレスラー) 45歳
兵藤ゆきさん(タレント) 46歳

 

<50代で第一子を出産した有名人>

坂上みきさん(タレント) 53歳

 

インドでは体外受精により、70代で第一子を出産した女性がいます。

参考:インド女性、70歳で第1子出産 79歳夫と体外受精で(AFP)

 

これから妊娠・出産を目指す30代後半以降の女性としては励まされ、希望が持てますね。しかし自然に妊娠する確率は20代前半ですら30%、30代で20%、35歳では10%と、決して高くはありません。ではなぜ加齢によって妊娠力が低下していくのでしょうか。

 

35歳から妊娠力が低下する3つの理由

妊娠力が低下するには3つの理由があります。

卵子の老化

妊娠するために必要な卵子は母親の子宮の中にいる時に一生分が作られ、その後増えることはありません。そして人の体と一緒に老化し、排卵される事によって卵子の数は減っていきます。1000個以下になると閉経となりますが、実際には閉経の10年前から妊娠はほぼ不可能とされています。一般的に閉経は46歳から56歳と言われてますが、その半数は50歳ぐらいで閉経しています。

出典:(一般財団法人日本生殖医学会

 

また、月経時に排卵される卵子の数は、歳を重ねるごとに少なくなっていきます。卵子は老化によって形がいびつになったり、染色体の異常が増加するので、相対的に卵子の質は低下していくのです。卵子の質が低下すると妊娠力も下がり、先天性異常の確率も上がります。これらの事から日本産婦人科学会では妊娠適齢期を35歳までとし、それ以上はリスクが高まるので高齢出産と定義しています。

自分の卵子の数や質はどうなのか?気になる人は卵巣年齢検査(AMH)があります。

AMHについて:浅田レディースクリニック

体全体の老化

卵子だけではなく、人の体は全体的に老化しています。食事や運動に気をつけていても、それで老化を止める事はできません。加齢に伴い体質が変わったり、不摂生から病気になる人も増えてきます。女性では子宮や卵巣など、月経にまつわるトラブルを抱えたまま通院をためらっている人もいる事でしょう。

 

性生活の減少

若い頃に比べると、歳を重ねる毎に性欲が減退し、それに伴い性生活も減少していませんか?

 

高齢出産のリスク

近年決して珍しいことではなくなった高齢出産ですが、リスクが高い事も言われています。具体的にどういったリスクがあるのでしょうか。

 

妊娠率の低下

加齢によって卵子や精子は老化し、質が低下します。結果として着床しづらく、着床したとしても染色体異常が起こりやすくなります。

関連記事:卵子が老化するとどうなる?原因と症状、検査方法、改善・防止策は?

 

流産の危険性

元々妊娠後に自然流産する確率は全体の15%ですが、35~39歳では20%、40歳以上では40%以上が流産すると言われています。これは加齢と共に排卵する卵子の数と質が低下し、染色体異常が増加するためです。子宮内膜や卵巣機能など、受精卵 の発育環境の悪化も影響すると考えられます。

 

妊娠高血圧症候群

妊娠20週以降、産後12週までに高血圧を発症した場合に「妊娠高血圧症候群」と診断されます。高血圧に加え蛋白尿が見られると妊娠高血圧腎症とされます。これらは妊婦さんの約20人に1人の割合で起こり、妊娠32週以降に発症することが多いです。妊娠32週未満で発症した場合は重症化しやすいので、注意が必要です。

 

【妊娠高血圧症候群にかかりやすい人】

・糖尿病、高血圧、腎臓の持病がある人、または家族に高血圧と診断された人がいる
・肥満
・母体が40歳以上の高齢
・双子などの多胎妊娠
・初産婦
・過去に妊娠高血圧症候群になったことがある妊婦さん

 

根本的な原因や治療は確立されていないため、予防として定期的な妊婦健診を受けて適切な体調管理を行うしかないのが現状のようです。

また、妊娠高血圧症候群を発症することで常位胎盤早期剥離(ママと赤ちゃんを繋ぐ胎盤がお腹の中にいる内に剥がれてしまうこと)の発症率も上がります。この場合、母子ともに命の危険があるので帝王切開で緊急救命処置をとります。

 

分娩時のトラブル

帝王切開

個人差はありますが、年齢が上がるに連れて産道は固くなり、骨盤が開きにくくなります。加えて初産だと陣痛が長引き、緊急帝王切開になる事が多いようです。これらのリスクを見越して、病院によっては初めから帝王切開を勧めるところもあります。

 

帝王切開は全分娩の20%程度、30代後半の初産で約24%、40歳以上の初産で約38%となっています。出産前は経膣分娩のつもりでも、お産の状況によって緊急に帝王切開に切り替えることがあります。事前にお産の流れを掴んで心の準備をしておきましょう。

 

吸引分娩

微弱陣痛やママの疲労からこれ以上お産が進められないと判断された場合、また子宮口が開いているにもかかわらず赤ちゃんが中々下りてこない時に、金属やシリコン製のカップを赤ちゃんの頭に吸着させて引き出す分娩方法です。器具を使って引き出すのでまれに事故に繋がる事があります。

 

ママの場合は会陰や産道が傷ついてしまったり、赤ちゃんは頭に圧力が掛かるため一時的に頭の形が変わったり、血腫ができる事もあります。ただこれは時間の経過と共に自然に消えるので、心配はありません。頭蓋骨の中で出血した場合は障害や後遺症が残る可能性もゼロではありませんが、不安な場合は他の分娩方法も選択できます。

 

先天性疾患

高齢出産のリスクで有名なのは染色体のエラーによって引き起こされるダウン症(染色体疾患)です。その他生まれつきの内蔵疾患や奇形、聴力や視力の障害などが新生児の3~4%に見られます。ママの年齢に合わせて相対的に染色体疾患を持つ可能性は高くなりますが、どの年齢層でも子供が生まれつきの病気を持つ可能性は0ではありません。

 

安全なお産をする為に出来ること

妊娠した!と喜んだのも束の間、今度は流産したり自身が病気になったら?お腹の赤ちゃんに異常があったら?無事に産めるか・・・等、お産が済むまで心配はつきません。特に高齢出産であれば「ダウン症の確率が高くなる」と言われているので、不安になる人は多いと思います。リスクの高さを踏まえた上で、安心できるお産に向けて出来ることはあるでしょうか。

 

不安がある場合は出生前診断

出生前検査では、赤ちゃんがお腹の中にいる状態でママの血液や羊水の検査をする事で、赤ちゃんに生まれつきの疾患があるか調べます。

 

胎児超音波スクリーニング検査

妊娠11~13週の頃に行う検査で、胎児の数、向き、体重と羊水の量、胎盤機能、形態異常を評価します。染色体異常の検出について可能性を示唆する検査で、確定診断にはなりません。通常の妊婦健診で行われるエコー検査とは違うため、自費診療となります。

 

母体血清マーカー検査

妊娠15~18週に行う検査で、結果は「何分の1」といった数値で表されます。ママの血液を採取して血中の4種類のたんぱく質とホルモンの濃度を測定し、ママの年齢と合わせて赤ちゃんに染色体の異常がある確率を算出します。ダウン症の場合「1/295」を基準値として、それ以上の場合は陽性(確率が高い)と診断されます。その場合は羊水検査を受ける事になるので、少なくとも妊娠17週までには母体血清マーカー検査を受けておくようにしましょう。

 

羊水検査

母体血清マーカー検査と同じく、妊娠15~18週に行う検査です。お腹の赤ちゃんの位置を超音波で確認しながら「羊水穿刺」という針で羊水を採取し、赤ちゃんの細胞を培養した後に染色体を調べます。全てではありませんが、数の異常などの染色体疾患はほぼ100%検出できるため、確定診断の一つとされています。0.3%ほど流産のリスクがあるため、検査を受ける前に夫婦でよく話し合っておきましょう。

 

母体血胎児染色体検査(NIPT:新型出生前診断)

妊娠10~18週に行う検査で、結果が出るまで2週間ほど掛かります。2011年にアメリカで開始された最新の検査方法です。ママの血液中のDNAを解析し、赤ちゃんに染色体異常がないか調べます。確定診断ではありませんので、陽性だった場合は羊水検査を受けることも考慮します。保険は適用されず自費診療となります。

 

認定された施設でのみ検査が受けられます。また検査前に夫婦で遺伝カウンセリングを受ける必要があります。

 

参考:新型出生前診断(NIPT)を実施している病院一覧【2015年最新版】

 

高齢出産の病院選び

健康でさればどの病院を選んでも問題はありませんが、一番大事なのはトラブルが起こった時に医療が適切に受けられる体制が整っている事でしょう。持病があったり多胎である、肥満などハイリスクの妊婦さんは、「総合周産期母子医療センター」または「地域周産期母子医療センター」の認定を受けた総合病院などを紹介される事が多いようです。自身の妊娠リスクをチェックし、安全な出産ができるよう備えておきましょう。

 

総合周産期母子医療センター及び地域周産期母子医療センターとは?

周産期(出産の前後の時期)に係わる高度な医療を対象とし、産科と新生児科の両方が組み合わされた施設。三次救急医療機関の一つで、施設の状況により「総合周産期母子医療センター」「地域周産期母子医療センター」に分けられています。

 

妊娠リスクスコア自己採点表 :滋賀医科大学産科学婦人科学講座

ママ大好きネット : 香川大学医学部附属病院医療情報部(総合・地域 周産期母子医療センター認定の病院リンク集)

 

なお、大学附属の病院は教育機関ですので、分娩時に研修生や学生が見学に来る事が多いようです。お産は突然の事ですので、ご主人の同意だけで本人の意に沿わない見学が行われてしまう事もあります。抵抗がある人は事前に見学を許可するのか、家族や病院とよく話し合っておいた方が良いでしょう。

 

妊娠中の服薬について

妊娠中の服薬について、不安を感じている人は多いと思います。かかりつけ医に相談するのが基本ですが、国立成育センターで妊婦さん向けに薬の服用相談を受けられますので参考にして下さい。

 

「妊娠と薬情報センター」 : 国立成育医療研究センター

 

まとめ

いかがでしたか?高齢出産と言っても、基本的にはどの年齢層でも気をつける事、起こりえる出産トラブルにそこまで違いはありません。心には留めておくけど神経質にならず、ストレスのない妊娠生活を送りましょう。

 

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