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子宮と卵巣18の病気やトラブル、原因と症状、治療法まとめ

 2016/06/13 妊活の基礎知識
この記事は約 11 分で読めます。 1,521 Views

子宮や卵巣のトラブルは、妊娠前はもちろん閉経後も一生、女性に関わってきます。自覚症状が少ないものも多く、発見したときには病気が進行していることもあります。

定期検診の機会を逃さないこと、そして生理時の出血や生理痛も、普段から意識しておきましょう。

特に妊娠を希望する女性であれば、結婚してから妊活を始めるのではなく、今から自分の体のことを知っておくべきです。

妊娠をするためには、様々な条件があります。夫婦共に病気がなくても、体質や相性で妊娠に至らない事も多いです。

子宮や卵巣の病気にも原因不明のものは沢山ありますが、不妊の原因になっている病気だと判断できるのであれば、治療をすることで改善できます。

病気の中には自覚症状がないものもあります。妊娠できない原因をそのままにして妊活を続けてしまい、後々後悔する人も少なくありません。

まずは、今の自分の体を知ること。気になることがあれば病院で相談すること。面倒だと思わずに定期健診に行くことで、将来の妊活のために活動しておきましょう。

1 子宮 15のトラブル

(1)子宮内膜症

子宮内膜

状態:月経によって剥がれ落ちる内膜の細胞が、子宮以外のところにくっついてしまう。毎月、体のどこかで増殖・剥離出血を繰り返し、内膜が厚くなっていく。主に卵管や卵巣などに発生する。

原因:原因は解明されていない。仮説として、子宮内膜が剥がれ落ちる際に、血液が体外に排出されず、卵管へ逆流してそのまま留まってしまうという事と、腹膜が何かの影響で子宮内膜に変化し、子宮内膜症になると考えられている。

症状:激しい生理痛。下腹部痛・腰痛・性交痛・排便痛が現れ、経血が多く不正出血がある。

治療:薬物療法と手術療法がある。手術には子宮と卵巣を温存する保存手術と、子宮を全摘する根治手術がある。

(2)子宮筋腫

状態:子宮にできる、良性の腫瘍。米粒くらいから数十センチまでの、こぶ状のもの。非常に小さい筋腫であれば、ほとんどの女性が持っていると考えられる。

原因:詳しい原因は不明とされている。閉経後は筋腫が小さくなることから、女性ホルモンの影響で育っていると考えられている。そのため成熟期の女性には、筋腫が大きく育つ可能性が高い。

症状:自覚症状は少ないが、貧血や動悸と息切れ、月経が長引いたり強い生理痛などがある。出血が多くなると、レバーのような塊になって見えることも。

治療 : 主な治療は薬か手術。子宮全摘術か、筋腫だけを取り除く手術があり、腫瘍だけをとる手術では再発の可能性もあるため、医師とよく相談する必要がある。

(3)子宮頸がん

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状態:子宮の入り口(子宮頸部)にできる、がん。

原因:ヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスであり、性交渉の経験があれば、どの女性にも可能性がある病気。

症状:すぐに発症しないため、検診で早期発見するしかない。がんが進行すると、不正出血・性交時の出血。おりものの増量などがみられる。

治療:手術、放射線治療、化学療法があり、がんの進み具合で治療を決定する。初期の段階であれば、子宮を残せることもある。

(4)子宮下垂、子宮脱

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状態:子宮の位置に異常がある。子宮が下降しており、膣から外にでていないものは【子宮下垂】、膣外に脱出しているものを【子宮脱】という。

原因:骨盤底筋群の筋力が弱くなったり、子宮組織のダメージによるもの。分娩に時間がかかったり、高齢出産で骨盤低筋群が傷ついて緩みやすくなった女性にリスクがある。

症状:歩行障害、脱出部分の粘膜のただれ・出血がある。重いものを持つなど腹圧がかかると、膣外に飛び出す。

治療:子宮が完全に脱出すると、治療が必要。子宮を保存するためにペッサーリーを挿入し、脱出を防止する方法や、飛び出た子宮を切り取る【子宮全摘術】など。

(5)子宮筋層(実質)炎

状態:子宮内に細菌が入り、子宮内膜炎が子宮筋層まで波及し、炎症が起きている状態。

原因:子宮内膜炎が子宮筋層まで波及する、または閉経後や分娩・流産のあと、細菌が排出される状態が起こらないことで感染する。月経がある場合は、子宮内膜と一緒に細菌も排出される。

症状:下腹部痛や、腰痛、おりもの増量、不正出血、発熱など。

治療:抗生物質の投与。経口投与で不十分なときには、抗生剤の点滴静注や、消炎鎮痛剤を使用することも。

(6)子宮頸管炎

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状態:頸管粘膜の炎症。子宮頸部に細菌感染が起こった状態。

原因:性交渉や、人工妊娠中絶・分娩で頸管損傷し細菌感染をする。

症状:膿性のおりものが増えたり、下腹部痛や発熱を伴うこともある。

治療:抗生物質の投与。症状に応じて内服や点滴を行う。慢性化すると、炎症を電気で焼く【高周波療法】など、手術になる場合も。

(7)子宮頚管ポリープ

状態:子宮頚管粘膜の増殖により、良性の腫瘍ができる。キノコ状の突起が子宮口から飛び出して、膣に向かって垂れ下がっている。

原因:原因はハッキリとしていない。子宮頸部の慢性炎症や細菌感染、出産経験をした30代以上の女性に多く見られるため、ホルモンバランスの乱れという考えも。

症状:性交時や運動時、いきんだときなど、簡単に出血しやすくなる。おりものには血が混じることもあるが、痛みがなく自覚症状がない。

治療:良性の場合は経過をみるが、自然治癒の確率はほぼ無い。切除手術は短時間で終わるような簡単な処置である。悪性になることは少ないが、妊娠に影響を与えるため、妊娠希望であれば切除を勧められる。

(8)子宮後転症(子宮後傾後屈症)

子宮後傾後屈症の図

状態:通常は前方(おなか側)に傾いている子宮が、後ろに傾いたり曲がっている状態。女性の20%くらいにみられる。以前は病的と考えられていたが、現在は治療の対象ではない。

原因:子宮内膜症や、骨盤内の炎症が原因で後傾後屈症になると考えられている。ほとんどが先天性なものという、体質である。

症状:可動性(体質)の場合は自覚症状が無い。子宮内膜症などで癒着している、癒着性後傾後屈症であれば、排便痛や性交痛を伴う。

治療:体質であれば手術の必要はない。癒着性のものであれば、位置を矯正したり癒着部分を剥離する手術が行われることもある。

(9)子宮体がん

状態:子宮の内側の粘膜、子宮内膜から発生する。同じ子宮のがんでも、子宮の入り口にできる子宮頸がんとは、治療なども異なる。

原因:閉経後の女性に多くみられるため、女性ホルモンのエストロゲンが影響していると考えられる。妊娠・出産の経験が無い女性や、高血圧・糖尿病の女性も子宮がんになるリスクが高い。

症状:不生性器出血が最も多い。おりもの、排尿痛や排尿困難、性交時痛、骨盤領域の痛みがある。

治療:基本的に外科手術になる。再発の可能性が高いと、放射線治療・抗がん剤治療・ホルモン療法を行う。

(10)子宮膣部びらん

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状態:子宮頸部の粘膜部分が、赤くただれているように見える箇所がある。(実際にはただれておらず、表皮が欠損して、ただれのように見えるだけ)

原因:月経が始まると、エストロゲンが分泌される。女性ホルモンの作用で子宮膣部が膨らみ、円柱上皮という部分が外側にめくれる。炎症がある場合は、性交時の刺激や、タンポンによる接触などが原因。

症状:簡単に出血しやすくなる。菌の感染や刺激に弱く、性交時に出血をしたり、不正性器出血を起しやすい。黄色いおりものが増量し不快になる。

治療:症状がなければ治療は必要ない。出血やおりものが酷い時には、膣洗浄や抗生物質の投与がある。薬によって治らない場合は、レーザー治療で取り去ってしまう。治療には数ヶ月かかる。

(11)子宮内反症

状態:分娩後に、子宮が内膜面を外側に反転してしまう病気。子宮頚管や膣外まで露出することがある。とても珍しい状態で、大量出血とショックにより死亡することもある。

原因:胎盤が自然に剥がれなかった場合、臍帯を引っ張る必要がある。その際、胎盤が完全に剥離してないと、子宮が一緒に牽引され反転してしまうことがある。しかし、自然に胎盤が剥がれ娩出されても起こることがある。

症状:子宮が正常に収縮しないため、大出血になる。分娩の直後に腹部の激痛を伴い、ショック状態になる。

治療:迅速な治療が必要。軽度であれば人の手で整復を行うが、重症であれば子宮全摘術を行うこともある。一度発生すると、次回の分娩で再発する可能性が高い。

(12)子宮内膜炎

状態:細菌感染による、子宮内膜の炎症。

原因:通常は月経のたびに内膜がはがれるため、炎症はほぼ起きない。子宮内処置により感染したり、月経時にタンポンを長時間装着したままにして、細菌が侵入する可能性がある。

症状:

急性子宮内膜:下腹部の不快感、下腹部痛、微熱の症状が多い。

慢性子宮内膜炎:自覚症状が減る。経血量が減ったり、無月経になるなど。

治療:抗生物質の内服。重症化していると入院や点滴も必要。

(13)子宮内膜増殖症

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状態:子宮内膜が過剰に増え、厚くなっている。細胞が正常な状態で、数だけ増加しているものを子宮内膜増殖症といい、細胞が正常ではないものを子宮内膜異型増殖症と呼ぶなど、まず2つにわけられる。

原因:ホルモンバランスの異常により、一定濃度以上の卵胞ホルモンのみが、子宮内膜へ長時間的に作用すると、内膜の過剰増加を引き起こす。

症状:主に月経過多や不正性器出血がある。

治療:異型がない場合:がん化率が低いため経過観察後、半年以内に1回程度の検診。

異型がある場合:妊娠を希望しない場合は子宮全摘術、妊娠を希望する場合はホルモン療法を行う。

(14)子宮肉腫

状態:子宮の上皮以外の成分から発生する腫瘍。子宮体部の筋肉から発生することが多く、子宮筋腫との判別が難しい。そのため、子宮肉腫の疑いがある子宮筋腫を摘出してみないと、子宮肉腫なのか分からないことも多い。

原因:ハッキリした原因は不明。良性の子宮筋腫が悪性化して、子宮肉腫になることが稀にある。

症状:初期に自覚症状は無く、進行すると不正性器出血や下腹部痛がある。

治療:進行度により、外科療法・放射線科療法・化学療法が行われる。

(15)絨毛がん

状態:ほとんどが妊娠後に発生する。子宮内膜に多くみられ、卵巣・卵管に発生することもある。

原因:胎盤を形成する絨毛細胞が、妊娠が終わっても体内に残り続け、一部悪性に変化することがある。妊娠や性別に関係なく発生するものもあり、男性にもリスクはある。

症状:不生性器出血や、おりもの増加。肺に転移すると血痰、せき、胸の痛み、脳に移転すれば頭痛や嘔吐などの症状もみられる。

治療:がん治療のため、抗がん剤、外科手術や化学療法などが行われる。

2 卵巣 3つのトラブル

卵巣腫瘍

2-1 卵巣腫瘍3つの種類

悪性の有無や程度により分類される。卵巣嚢腫(良性卵巣腫瘍)、境界悪性卵巣腫瘍、悪性卵巣腫瘍(卵巣がん)など。

一般的に腫瘍は小さく、多少腫れている程度では全く症状が出ない。大きくなればお腹の圧迫感で気づくが、偶然に発見されるケースが多い。大きさは20センチ以上になることもある。

(1)卵巣嚢腫(良性卵巣腫瘍)とは?

状態:卵巣の中に、分泌物などがたまり腫れている状態の嚢胞性腫瘍。腫瘍にたまった分泌物によって種類が分かれている。基本的に良性の腫瘍。

原因:卵巣腫瘍は種類が多く、発生原因も多岐にわたる。チョコレート嚢胞以外は不明のものが多い。

症状:こぶし程度まで大きくならないと症状は出ない。腹部膨満感・下腹部痛・不正性器出血・頻尿・便秘などがある。

治療:薬で治すことはできない。症状のない小さな腫瘍は手術をしないが、にぎりこぶし大くらいで、5センチ以上になると手術を行うか判断が必要。7センチ以上になれば摘出手術になる。

また、良性卵巣腫瘍には主に以下の4つの種類があります。

①漿液性腺腫(しょうえきせい せんしゅ)

80~90%が片側の卵巣に発生する。表面は滑らかで、中が透けて見える腫瘍。さらさらとした、透明またはやや白い液体が溜まっている。

②粘液性腺腫

多くは片側の卵巣にみられ、5%以下の確率で両側に発生する。ゼラチンのような、ねばねばした粘液が溜まっている。5キロを超えるような大きな腫瘍になることも。

③成熟嚢胞性奇形腫(皮様嚢腫)(せいじゅく のうほうせい きけいしゅ (ひようのうしゅ))

良性卵巣腫瘍の35~58%を占める、頻度の多い卵巣嚢腫。ころころとよく動く。肉眼で表皮や毛髪など確認ができ、歯や骨など含まれているため、まるで胎児のようにも見える。粘液や脂肪でドロドロした腫瘍。

④チョコレート嚢胞

子宮

確実な原因は不明。月経のときに剥がれた子宮内膜の一部が、卵管を通って腹腔内に流れ込み、卵巣内に古い血液が溜まって卵胞ができた状態と言われている。0.7~1.0%の頻度で悪性化し、40歳以上だと悪性のリスクが高く、摘出手術を勧められる。

(2) 境界悪性卵巣腫瘍

状態:良性と悪性の中間の性質で、悪性度が低い。摘出すれば命に関わらないが、まれに再発することもある。

症状:腹部に鈍痛などがあるが、ほとんどが無症状。良性卵巣腫瘍と似たような腹痛もある。

治療:予後は悪性に比べて良好であり、基本は手術療法。両側の卵巣と卵管、子宮全摘術、大網切除術など。手術のみでの完治が可能であり、腫瘍が取りきれないときは化学療法を相談する。

(3) 悪性卵巣腫瘍(卵巣がん)

卵巣がん羅患率グラフ

(出典:国立がん研究センターがん対策情報センター 地域がん登録全国統計値 2011年

状態:比較的短い時間で腹腔内に癌が広がり、あらゆる臓器に転移する。炎症によって大量の覆水が溜まる。

症状:早期に発見することが難しく、見つかった時には進行がんであることがほとんど。下腹部に異常を感じたり、お腹が張る、胃腸障害、体重減少、膀胱が圧迫され頻尿もみられる。

原因:卵巣腫瘍は種類が多く、発生原因は多岐にわたる。ヒトの体をがんから守る働きをする物質をつくる、鋳型(いがた)遺伝子の異常によって発生すると考えられる。

治療:手術で腫瘍を可能な限り摘出する。術後は抗癌剤、化学療法を行い、残存腫瘍などの完全消滅をはかる。

 

参考資料:doctors-me.com ksiin.jp/ 192abc.com

参考書籍:卵巣の病気 月経の不調から卵巣がんまで (健康ライブラリー)

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